Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第15回 14mm

 それは、存在感が薄くなったレンズです。

 Fマウントデジ一で、APS-Cサイズ、すなわちDXフォーマットが導入されたとき、あるレンズが鳴り物入りでデビューしました。それが、14mmf2.8です。フィルム機にも対応し、しかしデジ一で21mm相当である、ということで、全般的に望遠気味のDXフォーマットでは貴重な広角レンズでした。

 しかし、フィルターは問題で、魚眼16mmやそれ以前の超広角レンズのようなバヨネットフィルターは使わず、レンズ前にゼラチンフィルターを装備することとされており、結果すっぴんとなっています。

 金のリングもあり、黒レンズで高性能レンズの一角を占める一本で、レンズとしては普通の一本ですが、しかしこれはズームレンズが登場することで一変します。そう、大三元の一つ、14-24mmf2.8です。

 この超広角ズームは、レンズ性能の指標であるMTF比で、単焦点14mmを上回る性能とのことであり、通常ズームが上とは考えられないものですが、そういうズームが出来てしまい、勿論値段的なメリットはありますが、少々存在意義に疑問を感じる一本となっています。

 言い方を変えれば、今後品番が消える可能性もあり、今手に入れておかないと、手に入らなくなる可能性もあるのです。そう思えば、買っておいた方が良いと思います。星野写真だけと言わず、色々な使い方を考えて欲しいです。

 それでは、次回をお楽しみに。