Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第36回 F-801(N8008)

 これが、最初のカメラです。

 父の海外出張にかこつけて、買わせてしまったAF一眼レフ。父は、アメリカのカメラ店で、言葉も十分に通じず苦労しながら、日本と品番の違うカメラを買ってきました。それが、F-801対米輸出バージョン、N8008です。付属する英語の説明書には、形式読み替えの注意書きがいくつもあり、それで同じものだと確認したとのこと。なお、当時のM社は、全く品番が異なるため断念したと言っていました。

 そこで、C社と言っていれば、今頃は安泰だったのでしょうが、それを何故思いつかなかったのか、今でも分かりません。しかし、その結果、深いレンズ沼に入る始まりが出来ました。

 しかし、最初数年はレンズも1本、カメラの性能をどれだけも使いこなしていませんでした。プログラムオートに、シングルAF、しかも当時はAFセンサーがラインセンサー一つのみで、縦縞やノッペリには全くAFが通用せず、結果手動で合わせた記憶があります。当時は、コントラストAFなど、あるわけもありません。

 その後就職してから、24-50mm、80-200mmf2.8など、レンズは増えていきました。特に80-200mmf2.8は、スポーツ用に手に入れたもので、カメラ屋が多数在庫を抱え処分価格であったので買いました。しかし、十分に使いこなさないまま手放しました。

 このまま心中するつもりでしたが、その後のカメラが気になり、F90を、と思ったところでF100を薦められ、苦心して買った、そんな感じです。カッコも、1つから5つに増え、何といってもクロスセンサーがあり、AF精度が劇的に向上しました。

 そうすれば、もう顧みることもありません、新型機ばっかり使うようになり、永く忘れられるカメラとなっています。

 修理にサービスセンターに持っていったとき、社員が迷わず「F~」と書いてから、慌てて修正していました。まだD1も無い時代、本能的なものでしょう。

 最近電池を入れていないので、動作するか分かりませんが、多分大丈夫でしょう。今日も乾燥庫の片隅に陣取って、いつか出番が来る日を待っています。

 それでは、次回をお楽しみに。