Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第64回 F6

 これは、最後のフィルムカメラとなっています。

 Fに始まり、現行のF6まで連なる、いわゆる「一桁機」。プロ用のカメラの代表格で、技術的変遷はあったものの、同じFマウントであり、一部改造が必要な部分もありますが、クラシックレンズをF6で使用することは可能です。

 しかし、デジタルカメラと比較すると、技術的にはD2やD200と同程度で、フォーカスポイントが51点では無く、11点で、AFポイントが[ ]でスクリーンに刻まれた部分でしか合わず、そこはかなりクラシックなものです(確かに、私も51点使っているかと聞かれれば、ノーですが)。

 現在設計をするのであれば、それこそ51点、あるいは139点AFポイントで設計出来そうです。しかし、ここまでデジタル全盛となり。本や雑誌の原稿もフィルムである必要が無くなった現在、フィルムカメラの需要は激減し、一部の道楽者の道具となりつつあります。

 恐らくF7やF200は、設計図はあったのでしょうが、セールス上の理由から実現せず、お蔵入りしたのでしょう。結果、現在もF6は生産されますが、ライバル他社は次々と生産を中止しています。

 最後、何故慌ててGレンズを止めEレンズにしたのか分かりませんでしたが、既にZマウントの設計に入っており、カメラとの連動について電磁絞りとする必要があり、そのためEレンズに変わっていったものと思われます。しかし、これらのレンズは、F6には使用出来ません。

 それなら、F6に電磁絞り装置を装備した、F6Eを期待したいところですが、今の市場動向からも、無理な要求という感じはします。その程度の新設計も難しいのでしょう。本当に、最後のフィルム機となっており、残念です。

 それでは、次回をお楽しみに。