Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第26回 70-300mmf5.6-6.3

 これも、とてつもない怪作でした。

 「70-300mm、何だ、何でもないじゃん。」と思いそうです。そう、通常のレンズであれば、そうでしょう。しかし、これは、ミラーレス用のズームレンズです。CX300ミリは、FX換算810ミリで、超望遠ズームです。宣伝では、800mmf5.6レンズが重量4.5キロのところ、このズームは1キロ未満で同じ世界が見える、とのことでした。確かに、既存のレンズでは見たことが無い世界です。値段的にも、約200万円に対し数万円で、普通の人でも買える値段です。

 しかも設計は、安く上げるためには既存の部品を使うのが一番で、既存の70-300のレンズ等をそのまま流用し、マウントコンバーターを着けたような設計にしてしまいそうなところ、真面目に1から設計し直し、ミラーレス専用設計にしたレンズです。そのため、極めて軽量に出来ています。なお、三脚座は別売です。

 実際使うと、本当に圧倒的な光景が広がり、私がこんな写真を撮るとは思わないような写真です。作例も、大空を飛ぶ野鳥や、関ヶ原で着雪防止用スプリンクラーを浴びるN700系で、通常で撮れない写真が撮れるレンズです。一時は、品切れになるほど売れたレンズです。

 しかし、カメラメーカーN社のミラーレスは、J5を最後に、新型が最近出ていません。全体的な縮小で厳しいのは分かりますが、DXやFXでは立て直しの目処が立ちそうなモデルが出ており、そろそろミラーレスも力を入れて、という感じです。レンズのラインナップも、そこそこのものが揃っていますので、これを生かしたシステム構築を、期待したいですね。

 それでは、次回をお楽しみに。