Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第111回 AF-S 24-70mm f2.8E ED VR

 それは、究極の標準ズームというべきでしょう。

 12月の過酷な支払いを乗り越え、無事クリスマスを迎えようとするこの日に、新たなレンズを手に入れました。それが24-70mm f2.8E ED VRです。史上初のED非球面レンズ、他高屈折レンズ等を多用し、更に手ブレ防止まで入った、標準系ズームとしては究極のレンズとなっています。従前のf2.8Gでも技術が上がったのかと錯覚する位素晴らしい写真となっていましたが、その一寸納得いかないところまでも解決した、それは凄いレンズです。

 サイズは、やはり威圧を感じるほどの大きさで、これでスナップといっても構えてしまいますが、基本写真記者の標準レンズであり、その辺のニーズに応えるためこのような結論が出たのでしょう。

 C社の大三元はどんなサイズかは知りませんが、やはりあそこも大きなレンズが好きな会社、その辺で所有欲という観点からも、このサイズは欲しいものなのでしょう。それなら105mmf1.4Eが一番お薦めなのですが、中望遠単焦点で普段使いは無理でしょうから、結果巨艦大砲主義の人の欲を満たすのも、この位という感じはします。フィルター径も従前のf2.8GのΦ77mmから、Φ82mmまでアップ、更に巨大化しています。

 正直、従前のf2.8Gのサイズで、VR位入らないの、とも思っていましたが、やはり入り、その点でも究極という感じがします。Fマウント標準系ズームとして、入れられるものは全部入っている、そんな感じです。

 その流れを受けて、現在展開中のZマウントレンズは、14-24mmf2.8にフィルターが装備出来たり、他斬新な設計がなされていますが、基本的には大型のレンズが多く、光学的に自由度が上がった分だけ理想的な設計に出来るというメリットがありますが、しかし現行レンズは全部、巨大ですね。将来的には薄型の28mmが出るとアナウンスされていますが、構成レンズが増えれば値段も相応のものとなり、その辺の選択肢は無さそうです。

 個人的には、カメラメーカーとしては後発であった筈のS社が、フルサイズミラーレスで大きな地位を得ているのは、レンズ専業メーカーにEマウントの接続技術を公開しているからで、サードパーティー製のレンズも選択出来ますが、Zマウントではそれが無い。純血主義は悪いとは言いませんが、やはりサードパーティーが開拓してくれる市場もあるような気がするので、あまり純正に拘ると、それをみすみす逃す話になるような気がします。苦渋の決断、確かに分かりますが。

 それでは、次回をお楽しみに。