Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第65回 FM10

 これは、正にロングセラーです。

 某通販サイトで、珍しくフィルムカメラが出ていたので、手を出した、FM10。実物を触って、それはもう驚きました。

 露出計は付いていますが、基本FMシリーズ、マニュアル露出が原則で、露出計もLED3灯式で、適正露出範囲と、露出オーバー、手ブレ警告の3つで、本当に原始的なカメラです。30年以上前の、私が初めて触ったカメラと同じで、恐らくその時期の設計、その後改設計も無く、現行モデルです。

 ただ、可倒式では無い露出計連動レバーはあり、Ai-S仕様です。そのため、Ai以前のレンズは使えず、またG以降のAFレンズも使えず、そこは制限を受けます。

 このカメラを見ていると、カメラの原点はどこにあったか、再認識することができます。これを自動化したのが、現在のカメラなのだと、いうことです。

 カメラ用フィルムの生産も縮小中、撮っても現像出来る場所も限られ、他社も生産中止で、今後どうなっていくのか不安なフィルムカメラですが、カメラはここから発展したのだという「原点」が、永く残るよう願うのみです。

 それでは、次回をお楽しみに。