Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第21回 70-200mmf2.8

 それは、見栄っ張りのためのレンズです。

 望遠ズームの花形、70-200mmf2.8。14-24mm、24-70mmと併せ、「大三元」とされるレンズ群です。いずれも約25万円となかなかのお値段で、お金持ちでなければポンと買えるものではありません。

 個人的には、これのデフュージョンラインに当たるf4シリーズ、則ち16-35mm、24-120mm、70-200mmもナノクリが装備されており、こちらで不満を感じてからでも良いのでは、とも思いますが、やはりf4シリーズは見た目が少々貧弱で、所有欲という観点からはちょっと物足りないのでしょう。

 70-200mmだけに限定しても、f4は三脚座を別売にしていますが、F2.8の約半額、コスパは十分な気がしますが、使っている人はあまりいません。やはり、「みんな持っているから。」という付和雷同な理由から、ほとんどの人がf2.8を選択するようです。

 実際に、撮影現場の鉄ちゃんを見ていると、やはり望遠系を使うことが多いのは認めますが、C社のカメラユーザーも含め、ほとんどの人が70-200mmf2.8を使っています。確かに、そこでf4を使っていたらバカにされそうですが、写真は道具で撮るものでは無いので、そんなことは気にしなくても良い気がします。私は、そんな中でも50mmや85mmの単焦点f1.8を確信を持って使う人ですので、「金が無い」と笑われても、気になりません。必要なのはレンズでは無く、技術です。

 ただ、コレクション上の理由からも、そろそろ買おうと思っていた頃に、FL(蛍石)レンズで軽量化を図った新型が登場しましたが、しかし電磁絞りのEレンズで、F6以前では使えず、間もなく生産中止となった旧バージョンを買わなかった事を後悔しました。まあ、オークションでもパラパラ見かけるので、ボーナス時期に手に入れられたら、と思っています。そして、デジ一用の最新FLレンズも視野に入れ、しかしコレクション的興味からやはりf4も欲しいです。25万円を雨天で使い、カビが生えたら洒落になりません。

 撮影現場で、ある鉄ちゃんに出会いました。70-300mmf5.6が不満で、皆が使うこともあり、70-200mmf2.8を手に入れたそうですが、彼のレンズは三脚座が壊れており、彼は知ってか知らずか、カメラを三脚に固定し、あの重量級ズームをマウントだけで支持していました。結果、マウントを2度も修理したそうですが、それより三脚座を修理しろよ、と言いたかったです。レンズに三脚座があるのは、マウントではそのレンズは支持出来ないという、望遠系のレンズ一般のルールです。マウントでは、超望遠の5キロ近い重量は支持しない、だからレンズに三脚座があるということに気付いて欲しいですね。

 それでは、次回をお楽しみに。