Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第40回 85mmf1.8

 それは、新たなる標準と呼ぶべきでしょうか。

 85mmのデモ写真は、f1.4は大抵美しい女性が写っていますが。f1.8は美しいが子供だったり、いろいろです。標準ズームでは大体カバーする焦点域で、単焦点で買うのは勿体ないという考え方もあります。しかし、数万円で2~3段明るいわけで、特に最近ISOが厳しくなったフィルム写真には、シャッタースピードを稼ぐ特効薬で、他に代わる方法がありません。

 現用は、外部駆動・絞りリングつきの1.8Dと、現行のAF-Sを使用、普段はDタイプのみカメラバッグに入っています。しかし、使用頻度から考えると、やはり50mm同様に2本入れる必要がある、という感じを受けます。f2.8シリーズの広角を2本出せば捻出出来るスペースで、使用頻度の高い単焦点を入れるのは間違いではないと思います。

 f1.4を使えば良いではないか、とも思いますが、普段使いのレンズではなく、「ここ一番」というところで使うレンズですし、またレンズも大きく、狭いバッグのスペースに押し込める代物ではありません。それはf1.8が圧倒的に勝っています。

 値段も、F1.4では十数万~二十数万のところ、それと比べても半分以下です。2/3段で、こんなに差が出てしまいます。これが、買い得でなければ、何でしょうか。

 ここで、意地悪を言うと、85mmf2は、もう設計もしないのでしょうか。f1.8であのサイズなら、f2にすればさらなる小型軽量化が図れると思うのですが。私は小型軽量が好きですが、コレクターの所有欲は満たせない。だから、恐らく造ってもセールスには繋がらない、という推定が成り立つので、やはり製品化されないのでしょう。残念と言えば残念です。

 85mmは、ポートレートの標準と言う人がいます。それで、写真には女性が多く写っています。50mmより重要な焦点距離だとは言いませんが、それに次いで有用な焦点距離であると思います。50派か、85派か、蝙蝠のようですが、実際のズームの焦点距離を見ても、「ここは50」「ここは85」という場所があり、それを単焦点で代替すれば、特にフィルムカメラでスピードも稼げるわけで、それは有用です。ズームのようなつぶしは効きませんが、単焦点故に写せるスピードは、ズーム、特に高倍率ズームの補完には有用です。そういう実験の上に、科学的に焦点距離を選べるようでありたいと思います。

 それでは、次回をお楽しみに。