Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第22回 28-300mm

 これが、時代の流れを造ったレンズです。

 まだデジ一の無かった時代、カメラ店で、気になったので、手に取ったレンズ。それが、高倍率ズーム、28-300mmf5.6-6.3でした。それはレンズメーカーS社製、値段を見て即決でした。

 しかし、後に調べると、元は28-200mmというズームに始まったレンズで、これはレンズメーカーT社のオリジナル、後に300mmまで延長されたものとのことで、デジ一用にレンズが欲しかった頃に、APS-C用の18-200mmと併せ購入、フードも共通で、非常にコンパクトに収まるボディ共々、一気にお気に入りとなりました。しかし、マウントがプラスチックで、少々摩耗に弱く、自信作であった筈がちょっと残念で、以降は金属マウントに戻されています。

 その後、手ブレ防止(T社はVC)が入り、手ブレ防止技術に目覚めつつあった私のお気に入りとなりました。結局、バージョンアップで生産中止直前に中古を漁り、小型のオリジナルは2本、VC版は3本となり、新旧合わせ6本となり、最終的にはオリジナルでは無く、ズームリングの回転向きも違うS社製を処分、100円でした。

 やはり、ここまで隆盛を極めると、カメラメーカーも無視出来ない。結局カメラメーカーC社も巨大なEFマウント用28-300mmを製造開始、同じくN社もFマウントで28-300mmを製造するようになりました。いずれも手ブレ防止入り(C社はIS、N社はVR)となっており、レンズメーカー製とも一線を画しています。私も、D700購入時、及びD600購入時に購入、純正28-300mmも2本所有することとなりました。

 しかし、その後高画素機の趨りD800を購入し、当初は純正28-300mmを使用しましたが、少々写りに不満を感じたことから、メインレンズに24-120mmf4、および宝刀24-70mmf2.8を購入、フィルムカメラ用としても余剰となってしまいました。結果、T社製はリセールバリューが無いためそのままでしたが、N社純正は買い値の6割とのことで、1本手放すこととなりました。

 現在T社製非VCはF-801及びFM10専用に、VCはフィルム用及び雨天時のデジ一用、純正はD600専用となっています。

 APS-C用では16-300mm、あるいは18-400mmなどというレンズを製造するT社、フルサイズ用は未だ28-300mmのままですが、レンズコート及び設計がデジ一用に一新されたとのこと。永く手に入れたいと思っていましたが、やはり買うべきと感じます。メインはフィルム用で贅沢ですが、24-120mmf4との交換もあり、その点では必要な一本です。決断すべき時が来たようです。

 それでは、次回をお楽しみに。