Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第118回 Z 24-200mm f/4-6.3 VR

 最初は、高倍率からです。

 Z5用の、最初の1本は、24-50mm、24-70mm、24-200mmの3種がキットレンズに用意され、本体のみと4つの選択肢があります。ただ、やはりレンズキットの方が単品で買うより安く、全部コンバーターで使うならミラーレスのメリットも無く、ならばと奮発し高倍率を選択しました。

 風景等ズームアップが必要ない被写体なら、24-50mmという選択肢はありますが、やはり鉄道という観点では、望遠の方が頻度が高い。やはり無理してでも欲しかったのです。将来的に上位機種を買う予定であれば、レンズもS-Lineの24-70mmという選択肢もあり、動画なら70ミリ程度でも良いのかな、とも思いましたが、不幸にも品切れで、結果24-200mmとなりました。

 口径の大きいZマウントで、少し太くなる程度の、ほぼ寸胴なレンズ、高倍率らしく2段延びします。不用意な伸張を防止する、不使用時の24ミリでのズームロックもあり、沈胴はしませんが、考えられた設計です。

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 実際の使用例、テレ端の200ミリでの撮影です(写真)。一般に高倍率ズームは、テレ端で画像が甘くなるのかコントラストが落ちることが多いのですが、そこまでギリギリを求めた高倍率では無いらしく、それほど悪くありません。Fマウントの28-300mmよりは、24-120mmの画像に近く、高級なS-Lineには入りませんが、出来は良いようです。「流石純正のレンズ」と言いたくなるような画像です。

 Zマウントでは、レンズメーカー製レンズは1本も無く、サードパーティーは興味が無いのか、それとも技術的困難があるのか、よく分かりません。プロ用フルサイズミラーレスを最初に出したS社は、サードパーティーにも技術を公開し、それらのメーカーのレンズによる市場開拓もあり、フルサイズミラーレスではトップメーカーとなっています。純血主義を貫くのか、それともサードパーティーにオープンに行くのか、どちらが良いのでしょうか。ただ、最後は純正に戻ってくる気もしますし、やはり本体相応のレンズを使わないと、カメラ本来の設計性能を発揮できないという面もあります。そう、最新鋭の本体に、時代遅れなレンズを使用する等の行為です。その点Zマウントでは、そのようなアンバランスはまず生じず、ケチには向きませんが、相応な感じがします。皆さんも、そろそろ、どうでしょうか。

 それでは、次回をお楽しみに。