Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第162回 Z 26mmf2.8

 おそらく、これが真打ちの予定だったのでしょう。

 最近新発売となった、このレンズ。26ミリというちょっと微妙な焦点距離に、あまり興味を持つ方がいないのか、評価の声が聞こえてきません。また、近い焦点距離の28mmf2.8のほうが圧倒的に安く、それで興味を持つ人がより少ない感じもします。そこで、今回このレンズを手に入れたので、28ミリとの比較をしながら評価していこうと思います。

 まず28ミリは、あの値段にするためにマウントはプラスチックですが、26ミリは金属マウント、これは明らかな違いです。プラスチックのマウントは、磨耗すると接点の接触が悪くなり、いろいろとトラブルを起こすのですが、金属マウントではその心配は皆無、安心して使えます。

 また、28ミリは小さいながらのそこそこレンズらしい大きさになっていますが、こちらはパンケーキに近く、ピントで前に繰り出しても2センチ前後、Zマウントレンズでは最薄でしょう。そのため、ピントが近くなると、前玉の中心部が更に繰り出し、まるで合体ロボのような構造です。

 そのため、前面にはそのままフィルターは装着できませんが、フィルターを装着したい場合には、付属のフードを装着すると、Φ52mmのフィルターが装着できるようになります。しかも、その際でも付属の純正かぶせ式キャップは装備できます。ただ、当然厚みは少し増します。

 考察してみると、当初はこれが28ミリでロードマップに載っていて、準備が出来ていたのでしょうが、40mmf2が売れてしまったために、Zfc標準用であった現28ミリが少々の設計変更で真打ちになってしまい、そのため同焦点の同じf値では売れないので、26ミリになってしまったのでは、という気がします。そこはちょっと不遇である感じはします。

 ただ、外径はZマウント外径と同じで厚み半分、おそらくZマウントレンズ最薄で、耐久性も圧倒的、Zマウントのメリットを最大限生かしたレンズの一つであり、ちょっとお値段は高く他のZマウント一般レンズに近くなっていますが、Zマウントを本格的に使用するなら、Z 50mmf1.8Sや、Z MC50mmf2.8辺りと比較検討する価値のあるレンズだと思います。28ミリを2本買うよりは安く、金属マウントの安心感は別物で、安定的に使用すればその価値のあるレンズのような気がします。是非、手に取ってみては如何でしょうか。

 それでは、次回をお楽しみに。